
AVの真似をされるのがつらい|男性49%・女性16%という知識源の差
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「なんで、そんなこと求めてくるんだろう・・・?」
痛かったり、恥ずかしかったり、正直しんどいのに、彼のほうはそれが当たり前みたいな顔してる。
そういうとき、私たち女性側はたいてい自分を責めるほうに気持ちが向きがち。私の頭がカタいのかな。したくないなんて言ったら私つまんない女だと思われるかな。。。
・・・でも。
こういうのってもっと”手前”に理由があるってわかったんですよね。
先にチラっというと、
性の知識をAVから得た男性は49.0%。女性は16.0%。
同じものを見て育ってないんです。
この記事でわかること
- 性の知識をどこで得たか、男女で33ポイントの差があるという調査の数字
- なぜその差が生まれたのか(学校の性教育が届いていなかった話)
- AVが省略していることと、そのうち実害がいちばん大きいもの
- 「激しいほど」「あんな声」「潮吹き」を、データと突き合わせるとどうなるか
- 痛いときに我慢しないでいい理由と、我慢すると起きること
- 彼を傷つけずに伝える言い方(引き算より足し算)
彼が参照している教科書は、あなたのと違った
こんにちは、あかりです。ほのかログで、女性のからだにまつわることを調べて書いてるライターです。
まず現実を考えるため数字で見てみましょう。
日本財団が17〜19歳の男女1,000人に行った調査で、「性行為に関する知識をどこで得ているか」を聞いたものです(複数回答)。
性の知識を得ている場所
| 情報源 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 友人 | 50.8% | 43.9% |
| 学校の授業 | 41.6% | 48.8% |
| アダルトサイト | 49.0% | 16.0% |
出典:日本財団「18歳意識調査 第39回 – 性行為 –」(2021年)
男性は約2人に1人。女性は約6人に1人。
その差、33ポイント。
しかも男性側では、アダルトサイトが「学校の授業」を上回って2位に来てます。
これは「彼が悪い」という話ではありません
ここ、はっきり書いておきたいところです。
この数字が言っているのは、彼の人格の話ではなく、情報の入り口の話です。
あなたが友達や学校から受け取った情報と、彼が受け取った情報が、そもそも別の場所から来ている。 だから前提が噛み合わない。それだけのことなんです。
つまり、こうなってます
あなたは「なんでそんなことしないといけないの?」と思ってる。
彼は「これが”普通”だと思っていた」。
まぁ、どちらも嘘なしの本音ではあります。
学校が教えなかったぶんを、AVが埋めた
では、なぜ男性だけがそこに流れたのか。
同じ調査に、学校の性教育をどう感じたかという設問があります。
学校の性教育について(全体)
- 抽象度が高いと思う … 65.6%
- 避妊方法を具体的に知りたかった … 58.1%
- いま抱える問題や悩みに合っていない … 52.1%
3人に2人が「抽象的すぎる」と感じている。
知りたかったことがちゃんと教えられなかったとき、人はどこかで埋めようとします。そして手が届くところにあったのがAVだった、という順番です。
おわかりかと思いますがAVって教科書として作られてないですよね。
AVが省略しているもの
AVって商品なんです。マーケティングとして多くの人に気に入ってもらえて売り上げを見込んでいく商売なんですよね。つまり見て楽しむために作られていて、正確さのために作られてない。
具体的に、何が省かれているのか。
画面に映っていないもの
- 時間 … 準備の時間、間の時間はカットされてます
- 痛み … 痛かった場面は、そもそも使われません
- 中断 … 体位を変える前後、うまくいかなかった場面
- 本人の感想 … 演者が実際にどう感じていたかは映りません
編集された結果だけを見て「これが普通の速さ・強さだ」と思ってしまう。これが一つ目のズレです。
いちばん実害が大きいのは、ここ。
作品によっては、本来ならためらう演技が、そのまま「女性が喜んでいる」という表現になっていることがあります。
これを多くの男性は「そういう演出だ」と分けて見られないまま覚えてしまうと・・・現実で女性から「ヤダ」と言われたときに、それを本気だと受け取れなくなる。
演出の中では、ためらう素振りが一種の盛り上がりの合図くらいに使われているからです。
これは好みの違いではなく、同意の話です。 記事の最後にもう一度だけ触れます。
よくある「AVの真似」と現実。
「激しいほうが気持ちいい」
これは逆のことが起きやすいです。
アメリカの調査では、挿入だけでオーガズムに達するのに十分だと答えた女性は18.4%。7割以上はクリトリスへの刺激を必要としているか、あったほうがいいと答えています。
つまり、SEXのときのピストンの強さや速さをあげれば女性が喜ぶというのは、多数派にとってズレているということです。
→ 中イキできないのはおかしい?挿入だけでイケる女性は18%という研究
「あんな声なんか出ない」「反応が薄いと言われた」
AVに出演するセクシー女優さんたちの声は演技であり、作品を盛り上げるための表現として作られたもの。そこと比べられるとズレに繋がりますよね。。
そもそも、声を出すことと感じていることは別です。女性のなかには集中して、心から浸っているときほど静かになる人もいます。
「潮吹きしてほしいと言われる」
スウェーデンの調査では、潮吹き経験がある人のうち毎回のように起きる人は7%だけでした。約半数は「数回だけ」です。
画面の中の頻度が、そもそも現実の頻度ではありません。
→ 潮吹きはおしっこなの?大学の研究で分かった正体と、経験者の割合
フェラのとき「のどの奥まで」「痛くても続ける」
おえっとなるのは生理的な反応で、気合いとかいう問題ではありません。のどの粘膜はこすれに弱く、無理をすればキズになります。
そもそも慣れれば平気になるもの、という前提が間違っています。
もしキツかったらけしてムリをしてはいけません。
痛いときは、我慢しないでください
これは好みの話ではなく、からだの話です。
膣内やクリトリスの粘膜は乾燥したこすれに弱く、乾いた状態での強い刺激は、痛みや出血につながることがあります。
そして、もっと厄介なことがあります。
我慢すると、からだが覚えてしまう
痛みを我慢して続けると、からだのほうが「これは嫌なもの」と学習します。
そうなると、次からは気持ちが乗る前に身構えるようになる。遠回りどころか、逆方向です。
うるおいが足りないと感じたら、遠慮せず女性用ローションNLSを足してください。気合いでどうにかする場面ではありません。
こういうときは医療機関へ
- 挿入のときに痛みがある
- 出血がある
- 終わったあとに痛みや違和感が続く
これらは「合う・合わない」とは別の問題の可能性があります。婦人科で相談してください。この記事を含め、ネットの情報で自己判断しないでくださいね。
彼を傷つけずに伝えるには
これっていちばん難しいところだと思います。
ここまで読んでもらえば分かるとおり、彼は悪気があってやっているわけではないことも多いです。だから「やめて」だけだと、人格を否定されたように受け取られます。
伝え方のコツは、否定より提案
✕「それ、やめて」
○「そうするより、こっちのほうが好き」
やめてほしいことを引き算で伝えると角が立ちます。してほしいことを足し算で渡すと、同じ内容でもまったく違って届きます。
タイミングは、SEXの最中より、あとで落ち着いてるときのほうがうまくいきます。行為の最中は、おたがい冷静ではいられません。
道具を一緒に選ぶのも、遠回りに見えて早い方法です。「これ気になる」と見せるほうが、言葉で説明するより伝わります。
この記事の流れでいうと、選ぶならクリトリスに当てられるものです。7割が必要としている刺激が、そもそも足りていないかもしれない——という話をしてきたので。
- ハッピーローター IKU IKU ダブルNLS … 1,300円台。強さを変えられるので、痛くない範囲を自分で決められます
- 女性用ローションNLS … 乾いた状態を避けるため。痛みを我慢しないための道具でもあります
いきなり使わなくても大丈夫です。「こういうのがあるらしいよ」と画面を一緒に見るだけでも、会話の入口になります。
それでも変わらないなら
ここまでは「男性側が知らなかっただけ」という前提で書いてきました。ほとんどの場合はそうだと思います。
ただ、ひとつだけ線を引いておきます。
ここから先は、AVの問題ではありません
嫌だと伝えたことを、それでも続ける。
これは知識の差ではなく、あなたの「イヤだ」を受け取る気があるかどうかの話です。
痛いと言っているのにムリに続けてくるなら、その場でやめていい。 理由を説明する義務もありません。
一度伝えて、伝わって、変わるなら大丈夫です。伝えても変わらないときだけ、別の問題として考えてくださいね。
まとめ
- 性の知識をAVから得た男性は49.0%、女性は16.0%。33ポイントの差
- 男性側では、アダルトサイトが「学校の授業」を上回って2位
- 学校の性教育は「抽象度が高い」65.6%。その空白をAVが埋めた
- だからこれは彼の人格の話ではなく、情報の入り口の話
- AVは時間・痛み・中断・本人の感想を省略している
- いちばん実害が大きいのは、ためらう演技が「本当は喜んでいる」という筋書きになっていること
- 「激しいほど気持ちいい」は、挿入だけでイケるのが18.4%という数字と合っていない
- 「毎回潮を吹く」も経験者のうち7%だけ。画面の中の頻度は現実の頻度ではない
- 声の大きさと感じていることは別。 静かになる人もいる
- 痛みは我慢しない。 我慢すると、からだが「嫌なもの」として覚えてしまう
- 伝えるときは引き算より足し算。「やめて」より「こっちが好き」
- タイミングは行為の最中より、あとで落ち着いているとき
- 伝えても続くなら、それは知識の差ではなく同意の話
彼が見ていたものを責めても、たぶん何も動きません。見ていたものが違った、と分かるところから始めたほうが早いです。
あわせて読みたい
「自分だけかもしれない」と思われがちなことを、研究の数字から整理しています。
→ 中イキできないのはおかしい?挿入だけでイケる女性は18%という研究
→ 潮吹きはおしっこなの?大学の研究で分かった正体と、経験者の割合
初めてラブグッズを選ぶ方は、こちらもどうぞ。
参考にした資料
- 日本財団「18歳意識調査 第39回 – 性行為 –」詳細版(2021年7月)
- ジョイセフ「性と恋愛 意識調査2025」
- Herbenick D, et al. Women’s Experiences With Genital Touching, Sexual Pleasure, and Orgasm. Journal of Sex & Marital Therapy. 2018
- Women’s experiences of female ejaculation and/or squirting: a Swedish cross-sectional study. Sexual Medicine. 2024
本記事は2026年8月時点で公開されている調査をもとに整理しています。医療的な判断は行っていません。
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